ばあさんの一人語り 作・演出 西川禎一



 ばあさんの一人語り 作・演出 西川禎一


この作品はいつか創ってみたいと思っていた大人向きです。
といってもたいそうな舞台があるわけではない、音楽やお囃子があるわけでもない、ばあさんの人形が一人でて来てとつとつと語るだけなのです。
チョットその出だしの様子をお知らせしますと
 


ばあさん小さな舞台に登場
「初めてお目にかかります。こんな高いところでお話させてもらうのは慣れてしまへんさかい、何いうやわかりませんけど、まあ聞いとくれやす。
実はわたしこの世に住んでしまへんのどす。現住所は地獄の1丁目4番地4−4・閻魔の丁内どす。40年ほど前三途の川をわたって閻魔の庁に行ったんどす。これはだれでも必ず行って地獄行きか極楽行きかお裁きを受けますにゃわ。まあ おかげで極楽へ回されたんどすけどヒマでね。けどいろいろな人に出会いましたで、そんな話させてもらいます。」

 

この先はどんな話になりますやら、
明治・大正・昭和を生きた「女の一生」落語調に語ります。
勿論本人はそんなつもりはありません、真面目に一生懸命なのですが、何故かおかしいのです。それは上方言葉のせい、いや彼女の楽天性でしょう。