日本では百日咳を含むワクチン(4種混合、5種混合ワクチン)は乳児期(生後2カ月から1−2歳まで)に接種することが一般的です。
これによって乳児期の百日咳が予防されますが、残念ながらこの効果は次第に低下して、学童期以降は十分な予防効果がありません。
学童期以降の百日咳患者さんの増加を受けて、日本小児科学会では2020年発行の「子供の予防接種」において就学前および11-12歳での2種混合ワクチン(DT)の代わりに三種混合ワクチン(DPT)を接種することを勧奨してきました。当院ではこれまでDT ワクチンを受けていなかった児童にはDPT ワクチンを積極的に接種することを勧めてきましたが、ここでもう一度DPTワクチンの重要性を強調したいと考えます。アメリカや欧米では定期接種として5歳時、または10歳前後でDPTワクチン接種をしています。
残念ながら日本では三種混合ワクチンは有料(当院では一人3500円)ですが、ぜひこのワクチンの接種をお考え下さい。
受けてほしい人と時期
1:6歳未満・・・就学前に麻疹・風疹混合ワクチンと同時に
2:6歳以降にDPTワクチンを受けていない人・・・今すぐに
3:11‐12歳で2種混合ワクチンを受けた人・・・1か月以上空いていたら、すぐに |