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インフルエンザワクチンについて当院の考え方

インフルエンザワクチンって効果あるの?

Q1:乳幼児にはインフルエンザワクチンは効果ないのですか?
A:1才未満への効果は証明されていません。1才から6才未満の乳幼児では発熱を指標として20−30%の効果があると言われています。

Q2:ワクチンにはインフルエンザ脳症の発症予防効果はないのですか?
A2:残念ながらワクチンによるインフルエンザ脳症の発症予防効果は証明されていません。

Q3:どういうこどもにワクチンは必要なのでしょうか?
A3:結局のところ、健康な乳幼児へのワクチンの効果は限定的です。しかし心臓病、腎臓病、喘息などの基礎疾患を持っているこどもがインフルエンザに罹患すると重症化すると言われていますので、そういうこどもさんには、接種した方が良いのではと言われています。

Q4:ではこどもをインフルエンザから守るにはどうしたらいいのでしょうか?
A4:こどもを取り巻く周囲の人々、家庭、同居者、また保育園、学校では保育士、教職員など関係者が積極的に予防接種を行うことで、こどもの感染の機会を減らす事が重要であると考えます。



インフルエンザワクチンについて当院の考え方

日本小児科学会は既に平成16年10月31日インフルエンザワクチンについて以下の様な見解を述べています。

 1) 1歳未満児については対象数が少なく、有効性を示す確証は認められなかった。
 2) 1歳以上6歳未満児については、発熱を指標とした有効率は20-30%となり、接種
   の意義は認められた。

以上より1歳以上6歳未満の乳児については、インフルエンザによる合併症のリスクを鑑み、有効率20-30%であることを説明したうえで任意接種としてワクチン接種を推奨することが現段階で適切な方向であると考える。

日本小児科学会では、乳幼児へのインフルエンザワクチンはその効果について否定的とまでは言いませんが、強く推奨してはいません。しかも乳幼児に見られるインフルエンザ脳症については「インフルエンザ脳症の阻止という点でのインフルエンザワクチンの有効性は低いと考えられる」と述べています。

しかし基礎疾患(心臓病や喘息、腎臓病など)を有する乳幼児については従来と同様の考え方で、インフルレンザ感染により重症化が容易に予測されるような場合においては、インフルエンザワクチン接種は健康乳幼児より強く勧められる。と記載されています。

以上からこうどう小児科では健康な6才未満児に対しては積極的にインフルエンザワクチンを勧めません。今年も希望者にはインフルエンザワクチンを接種しますが、上記の事を参考にされ、こどもを取り巻く周囲の人々、家庭、同居者、また保育園、学校では保育士、教職員など関係者への予防接種を行うことで、こどもの感染の機会を減らす事が重要であると考えます。

以上です
                                こうどう小児科   幸道 直樹



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